大学受験生だった頃から、幕末に興味を持ち、特に司馬遼太郎の本を読み漁っていた。そして、人の原動力には「バイブル」が必要だということを知り、陽明学や四書五経などをさらに読み進めていった。しかし、やはりそんな書物は難しく、20代の僕にはとても自らの原動力になるように思えなかった。それでも、その時から自分のバイブルとして寝室に置いているのは佐藤一斎の「言志四録」である。20年以上枕元に置いているので、もうヨダレでやら・・・、でボロボロになっているが、とても大切にしている書物である。僕も辛いときはある。僕も社会的には何も成果を出していない、と情けないと思うこともある。僕も「あーあいつは頑張っとるな」と他人と自分を比較してしまう弱さもある。しかし、それでも「言志四録」のおかげで自らに対して「一燈、一燈、一燈」と気持ちを切り替えていく。