登山やクライミングをしてよく思うのは、「失敗から学べるようにしておかなければならない」ということ。
しかし、これ、当たり前ではなく、結構難しい。発生確率が低い状況だと人はつい傲慢になる。
山の中では「ここで落ちれば死」という場合が多い。そういう場所で過去事故が起こってきたから、地元の人達・ガイド協会の人達が積極的に鎖場整備したり、確保用のボルトを打ったりされている。しかし、それでも「俺は高いところは慣れている」と言わんばかりにいい加減に通過していく人達がいる。
先日もそうだ、裏妙義山・丁須の頭を確保なしで登っているカップルがいたが、それで落ちれば即、死である。
そして、どんなに確率が低い事故でも、回数を重ねていけば、必然的に事故は起こる。結果、その事故が起これば、もう反省する機会を失うのである。
1回でも起きれば、それで、学ぶ機会を失う構図を作ってはならない。
そのため、たとえ、廻りからどう見られても「0」の状況を作らないように確保し、回り道を取り、そして、事故が起きても怪我程度で済むようにしておく。そうすれば、大きな反省できる。
これはビジネスも同じで「リスクを取れ」ということを勘違いして、「ゼロ」になる状況を作ってはならない。何か失敗しても「ここまでは大丈夫」という状況を積極的に作り出さなければならない。