理屈ではなく自分で確かめること。身体には個性があるので自分でしか確かめることができない。
インターネットで調べると分かるが、栄養学等などで「○○○効果がある」「○○○は代謝を促進する」などを理屈を交えて書かれている。教科書を観てもそうなんだろう、と思うが、しかし、いつも本当か?、と疑問を持っている。理屈を幾ら述べても意味がないのは、実際行動して初めて分かることがあるからで、そういう経験から学んだ方がもちろん説得力があるような気がする。。
僕は山登りは結構経験している。その中で自分が効果があったと思うことを掲載する。もちろん、私は医者でも栄養士でもないし健康維持のための効果でもない。あくまでも、僕が登山中に感じたことであることに注意してほしい。また、前提条件は日頃から運動して健康体であることであろう。
1.前日の夕食ラーメン1杯
登山1日泊以上の入山前に食べに行く。実は楽しみなことの一つ。僕は入山後の行動時、あまり食べないのにエネルギッシュなのはこのラーメンのおかげかもしれない。普段はラーメンは全く食べないが、偶に登山前に食べている程度である。なお、日帰りの登山では効果がなかったのは面白い。
2.ビタミン剤のキューピーコーワアミノV
いろいろビタミン剤を試したが、結局、このビタミン剤が良かった。やや価格が高いのが欠点であるが行動時に飲んでいると疲れにくい。就寝時飲んでしまうと眠れなくなる経験をしているので注意は必要。
3.行動中の羊羹・おにぎり
糖質が必要だ、という「理屈」ではない。糖のタブレット、チョコレートやパンを食べても僕は力が湧いたと思えなかった。疲労も回復しない。しかし、羊羹を食べた途端、体がみるみる温まりポカポカしてきたときは驚いた。それから、いつも持参している。おにぎりも食べ過ぎなければと効果が実感できるが、冬山では凍るのであまりお勧めできない。また、クライミング前に羊羹を食べるとパンプしにくくなる。
4.BCAA
一定の効果が認められるのは下山後の筋肉痛の軽減である。しかし、行動中のパワーに影響があったか、といえば実感がない。また、やはり最近サプリメントには疑問がある。よってBCAAは自然の食べ物から取っるようにしている(酒粕や雑魚などをオリーブオイルで炒めている)
5.食べない方がいいこともある
「理屈」では食べることになっているが、アルパインや冬山では食べない方が精神的にしっかりしている。危険予知能力は断然食べない方が高い。知らないうちに8時間全く食べていないのに快調なことが多い。それでも動けないほど疲労が溜まったことはない。
6.飲みたいだけの水分補給
「理屈」では、のどが渇く前にちょっとづつ水を飲むのがいいと言われているが、これは疑問。僕は飲みたくなった時に、飲みたい量を飲むようにしているが、それが疲労に効果がある。もちろん、おしっこも出るから過剰摂取しているかもしれないが、自分が欲しいと思っていないのに無理やり飲むのは本当に正しいことか。自分の感情を感じ取る、それを犠牲にしてはいけないと思っている。
7.インフルエンザのワクチン(栄養素ではないが一応)
毎年受けているが、冬山でインフルになったことはない。一番問題なのが入山前に感染して入山後発病するケースであろう。どういうわけか、毎年風邪を引いた登山者を見かけるが、しっかし予防してもらいたい。ワクチンは効果がある。
8.ダイエットはしない。
ダイエットで山登りをする人もいるが、山登りはジムのような安全は担保されない。ダイエットと称して意識的に制限を掛けるのは好まない。ダイエットをしなくなってから故障するケースが少なくなった。普段でも運動していればそれに見合った体になってくるので「意識的食べ物の制限」は必要ないと思っている。
9.お酒は飲まない。
平地でもお酒は殆ど飲まないのでもちろん山でも飲まない。自動車の運転時に厳格に禁止されているように登山でも本来判断力の欠如や身体的問題を起こさせるとおもうのだが、どうして酒を飲みながら登山をするのかわからない。
○○のテレビで言っていてた、○○の教科書になっている、などなど「理屈」が巷で溢れているが、結局、今までの常識が覆っているケースが多いことも事実。それより、自分でしっかり考え自分で経験して確かめて納得の上で自分のあった行動をすべきだと思っている。科学的エビデンスもどういう前提条件や分析をしたのかによって結果が変わる。もともと結論ありきのデータ集めをしている可能性もある。よって、山登りは命に関わるから必ず、自分で実験してみて自分なりの解釈を持ってPDCAを回すのが最も良いと思っている。