日時 :2017年09月24日
目的 :夏山登山
場所 :新潟県・上信越・妙高山
メンバ:父親、私
9/24日:燕温泉(6:00)-天狗堂(9:00)-風穴(10:00)-(11:30)妙高山山頂 →(16:30)燕温泉
普通の登山とはいえ、なかなか醍醐味のある登山コースでした。
妙高高原はリゾートであって自然が豊かで素晴らしいところです。
天候は移動性高気圧に覆われるので大きく崩れることはないでしょうか。しかし、秋雨前線の位置が微妙です。予報では新潟地方は「晴れ」ですが、秋雨前線の位置が少し北上した場合、それで山の天気は崩れます。これが怖いのです。山は下界の天気予報とは異なるので、それぞれ天気を悪化させる変化を学んでおく必要があります。また、移動性高気圧といえ、高気圧にも威力の大きさがあります。秋雨前線とのバランスで、妙高山が高気圧の淵に当たれば、湿った空気がに流入し濃霧や天候の悪化をきたします。「晴れ」という下界天気予報を信じず、どういうリスクがあるのか事前に把握していきたいものです。
燕温泉からゆっくり登ります。まずは、舗装道を歩きます。登山道ですが「赤倉温泉の源泉地」まで舗装されているのです。小さな発動機が通れるようにしたものです。ですから、順調に登ります。1時間半で「赤倉温泉の源泉地」です。ここで水の確保ができます。そうすると目の前に大きな2段の滝が現れます。称明滝/光明滝です。綺麗な滝ですが、この影響でしょうか、よく登山道を観察すると岩にコケが多いことに気付きます。恐らく、この滝の水量と水質が関係して、風向きなどから、湿度が高いのでしょう。そうしたら、どんどん霧に覆われてきました。一瞬、秋雨前線が近づいたのかな、と雨を考えましたが、これは山岳地形の影響で条件によってはこのような霧が発生する地域だと理解しました。その理由か、滝周辺の登山道にはやたらと赤リボンがぶら下がっています。濃霧で道迷いを防ぐ狙いがあるのかな、と思っていました。
少し深い谷をトラバースする箇所があるももの、順調に登ります。次に胸突き八丁とか呼ばれる急登を登ります。途中、ここは1800mという看板がありますが、絶対そんなに登っていませんから、この看板が着けられた岩が崩れ落ちたのではないかと想像していました。20分程登ると本物の1800mです。
間もなく、天狗堂です。ここで休憩を取ります。やや霧ですが、直射日光を避けられるのでちょうどよい霧になりました。少し尾根沿いを登っていきます。風穴というところで次の休憩です。クーラーのように涼しい風が穴から吹いているのかな、と思いますが、あまり感じられません。進みますと少しずつ開けてきます。そうすると、頂上が見え始めます。妙高山南峰です。しかし、その前に数十メートルの鎖場があります。到着してみると、岩が人工的に削られて鎖がつけられているので容易に通過できます。ただ下山者が多く混雑しています。また、岩場の通過自体慣れていない年配の方が多いようで、なかなか進むことができません。あまり長く岩場で待っているのも危険ですから、父親とロープで結びあいコンテを取り(父親じゃなければコンテは取らない)、下山者に配慮をして、鎖の左横1メートルを登り始めます。精々Ⅰ~Ⅱ級程度で、しかも、万が一の残置ロープがあります。
そうしたら、下山者の年配の女性が僕の手を踏みつけるのです。下山時、怖いので自分のことが精いっぱいだったのでしょう、女性の近くにしっかり足場があるにも関わらず、足をしっかり観ず、わざわざ遠い僕の手の上に足を置くのです。
さすがに、クライマーであっても手を踏みつけられると危険ですから、手を外し「少し早めに降りて頂けませんか」と女性に言うと「そんなこと言われても怪我したらどうするの」と逆ギレされました。致し方なく、その手をホールドに置けず、残置ロープを持つことになったのです。通常、腐った残置ロープを持つわけにいきませんから、本当は危険です。
下山者に配慮をして、やや危険ですが精々Ⅰ~Ⅱ級程度のルートへ回避しようとしたら足で踏まれるわけです。正直、うんざりです。
それから、岩場を通過して山頂です。やや手が痛いことに気付きますが、妙高山南峰及び北峰に行き写真をとってから少し休憩して下山です。
反省点:
1.山岳地形(滝の周辺や谷など)と、上空の気圧配置との関係をもう少し理解する必要があります。今回、水量の多い滝ある場合、気圧配置・山岳地系等の条件で濃霧が発生する可能性がよく理解できました。この濃霧についてもう少し研究を深めておく必要があります。
2.山不慣れの他者」に対する対処をどうするのか。
岩場上部に人がいれば「落石を起こす可能性があり」、多くの人がいれば「鎖場では群がっている」「滑落に巻き込まれる」「困っているのに困っているとも言わず、無責任な態度を取る」。僕らは救助隊ではないので頼られても困る・・・。自然リスクより、人間が引き起こすリスクへの対応を「今一度見直す必要がある」のではないかと思いました。
お願い:
このブログで他登山者へお願いすることは少ないです。なぜなら、登山はすべて自己責任だからです。他人が落とした落石に当たっても、自分が悪いのです。危険を察知し予見して回避しておく必要があるのは自分自身です。山は遊園地ではありません、誰かの責任にはできないのです。ですから、他責をすることは間違いだと思ってきました。
しかし、今回はさすがにお願いしたいのです。
山は、電車の優先席のように「年配だから」で配慮してくれません。岩場や鎖場が自分の能力を超えているのならば「撤退する」「チームリーダーに確保してもらう」等の判断をしてほしいのです。若しくは、事前に岩場があることはインターネットで調べることもできますから、前もって「トレーニングを積んでおく」ことも可能です。それを怠って「自分は年齢だから」という言い訳をするなら、山に行かず、近くの温泉でゆっくりしてほしいものです。
僕の手を踏みつけて他人を危険にさらしておきながら、逆ギレをする。この程度の鎖場でパニックって自分のことだけで一杯になる。あまりにも無責任です。それでも、もし、山に来て楽しみたいのなら、プロの山岳ガイドにお願いしたり、登山計画をしっかり行い、準備して、自らトレーニングを積むことも可能です。それをしっかり自覚してほしいのです。百名山だからとて簡単ではありません。よろしくお願いします。
燕温泉からスタートです。
赤倉温泉の源湯場を通過します。ここで水の確保ができます。
2段の滝が綺麗です。
南峰から北峰を観ています。
山頂付近の岩場です。クライミングは容易にできそうです。
山頂付近の岩場です。下部を登ってみました。Ⅳ級程度です。右側のフェースを開運ルートと命名しました(自分だけの名前ですけど笑)
北峰から火打山が見えたり隠れたり
登山道は霧が多く、幻想的です。